サウナ愛好家は、通常、サウナに入ったら次は水風呂、続いて外気浴という一連のプロセスを楽しみます。サウナの後の水風呂は、サウナで温まった体温を下げるためのものですが、その後の外気浴はどのような意味があるのでしょうか。
実は、外気浴こそが「ととのう」ことができる、サウナ愛好家にとって最も楽しみなプロセスなのです。
この記事では、サウナ後の外気浴が必要な理由や期待できる効果、メリットについて解説します。
しっかりサウナで「ととのう」ためにもぜひご参考にしてください。
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◆自律神経をととのえる外気浴
外気浴とは自律神経をととのえる働きがあるとされています。
自律神経をととのえることによって得られるメリットには、いったいどのようなものがあるのでしょうか。
1.外気浴とは
サウナや水風呂の後に外気に当たって体を冷ますことを「外気浴」といいます。
通常、サウナで失われた水分を補給しながら、ゆったりした状態で行われることが多いようです。
2.外気浴の効果
自律神経、体温、血流の3つをととのえる効果が、外気浴にはあります。
それぞれがととのうことのメリットは以下のとおりです。
2-1.自律神経のバランスがととのうメリット
自律神経は「交感神経系」と「副交感神経系」とのバランスで成り立っており、自律神経なしでは、体の調子をコントロールできません。
水風呂のあとに外気浴を行うと、自律神経のバランスをととのえることが可能です。
2-2.体温がととのうメリット
外気浴は体温を通常の状態に戻すことができます。
水風呂に入ると、温まった体を急速に冷やすことができますが、体の表面温度と体の芯の温度を均一に冷やすことまではできません。
しかし、外気浴を行えば、体の芯と表面の温度が均一になり、体温がととのいます。
2-3.血流がととのうメリット
サウナでは、体温が上がるため血管が広がって血圧が下がりますが、水風呂では血管が収縮するため血圧が高くなります。
外気浴を行えば、自然に収縮した血管が通常の状態に戻り、血流がととのうというわけです。
◆外気浴を楽しむチェックポイント
外気浴を楽しむためには、どのような点に気をつけなければならないのでしょうか。
外気浴のチェックポイントをご説明します。
1.水風呂のあとですぐに行う
外気浴は、水風呂のあとすぐに行うようにしましょう。
水風呂では交感神経系が優位になりますが、その後すぐに外気浴をすることで副交感神経系が優位になり、自律神経のバランスがととのってきます。
その結果、独特の浮遊感とリラックス感がある「ととのう」感覚を味わうことが可能です。
2.めまいや吐き気を感じたらしばらく安静にしておく
途中でめまいや吐き気を感じたら、しばらく安静にしておく必要があります。
立ち上がったり歩いたりしていると、転倒するおそれがあり危険です。
3.外気浴とは言うものの室内でもOK
不快にならない温度下で休息できれば、外気浴とはいうものの室内でもかまいません。
また、雨の日など天候によっても屋外で実施できない場合もあります。
4.冬場は特に風邪をひかないように
暑い夏場にはエアコンのある脱衣所でくつろいでもかまいませんし、気温が低い冬場は浴場の端に足だけ湯船につけて休憩しても問題ありません。
特に寒い日は靴下などをはいて風邪をひかないようにしましょう。
◆「ととのう」ためのサウナの入り方
「ととのう」ためのサウナの正しい入り方をご紹介します。
正しい入り方を知って、しっかり「ととのう」状態を楽しみましょう。
1.まずは水分補給
サウナではたくさん汗をかくので、事前に水分補給をしておきましょう。
事前に水分をたっぷりとっておけば、気持ちの良い汗をたくさんかくこともできます。
2.体と髪を洗う
他の入浴者へのエチケットとして、体と髪を洗ってからサウナに入るようにしましょう。
また、入る前に頭皮や皮の汚れをきれいに洗い流してからの方が、サウナでより汗をかきやすくなります。
3.サウナに入る(5分-10分)
サウナ室の温度にもよりますが、サウナに入る理想的な時間としては、おおむね5分~10分間です。
また、サウナに長く入りたい人や熱いと感じる人は、温度が高い上段よりも比較的温度が低い下段の方に座るようにしましょう。
4.かけ湯をして水風呂へ(30秒-1分程度)
サウナから上がったら、かけ湯をしてから、水風呂に入ります。
水風呂につかる時間はおおむね1分~2分がよいでしょう。
なお、初心者の方は短めの時間から始めて、徐徐に時間を延ばすようにしましょう。
5.体をふいて外気浴へ(5分~10分)
水風呂から出たら、体の水分を拭き除いてから外気浴を行います。
水分補給をしながら、椅子などに座ってリラックスした状態で休憩するようにしましょう。
時間は5分~10分間がおすすめです。
◆サウナに入る時のマナーと注意点
サウナに入るにあたって、守らなければならないマナーや、注意すべき点がいくつかあります。
それぞれを順番にご紹介しましょう。
1.水分補給はしっかり
サウナは短時間入浴してもたくさんの汗をかきます。
サウナから出た後だけでなく入る前にも、少なくともコップ1杯の水やミネラルウォーターなどを飲んでおくことが大切です。
ただし、アルコールやコーヒー、緑茶などは利尿作用があるので、逆に脱水症状を起こす恐れがありますので避けましょう。
2.シャワーなどで体の汚れを落としてから
サウナや水風呂に入るときは、シャワーやかけ湯などで体の汚れを落としてからにしましょう。
お互いに清潔を保つように心がけることが大切です。
3.入室前に体の水分を拭き取ること
体の水分を拭き取ってからサウナ室に入るようにし、サウナ室には必ず自分のタオルを敷いてから座ります。
濡れたタオルを室内で絞るのも控えましょう。
4.汗を拭いてから水風呂、外気浴へ
冬場はしっかりと体の水分を拭き取ってから外気浴を行うようにしましょう。
体に水分が残っていると、余計体温を奪われてしまう可能性もあります。
5.きちんと休憩をとる
サウナの中では体温が上昇するため、疲労感があります。
外気浴の際は、きちんと時間をとって、しっかり体を休めるようにしましょう。
6.体調が良くないときはサウナに入らない
体調不良の時に高温のサウナで汗をかくと、さらに体調が悪くなるおそれがあります。
体調が悪い時は無理してサウナに入らないようにしましょう。
7.ドライサウナは濡れタオルを使用する
ドライサウナは乾燥しているので、髪の毛が傷みがちです。
特に女性の方はドライサウナでは髪が傷まないように、濡れタオルなどを巻いて保湿するとよいでしょう。
8.水風呂→外気浴は(できるだけ)焦らない
外気浴は、水風呂から上がってすぐに行うのが効果的です。
しかし、あわてて移動するとすべって転倒してしまうこともあります。
水風呂から屋外などの外気浴ができる場所に移動する際は焦らないようにしましょう。
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ここまで、外気浴で期待できる効果やメリット、サウナに外気浴が必要な理由などについて解説してきました。
外気浴は自律神経のバランスと体温や血圧がととのえられることで、「ととのう」状態を体験できる、サウナ愛好家にとってはたまらない一時です。
しかし、間違った外気浴を行うと、逆に体に負担をかけてしまいますし、他の入浴者に不快な思いをさせてしまいます。
この記事を参考に、正しい外気浴のマナーや実施方法を習得して、「ととのう」を実感してみましょう。
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