サウナで得られるリラックス効果とは?健康・美容効果、正しい入り方も解説
2023.09.03
サウナで得られるリラックス効果とは?健康・美容効果、正しい入り方も解説

サウナ愛好家を「サウナー」というように、サウナに夢中になる人が増えています。
人気が広がっているサウナですが、その効果や正しい入り方が気になったことはありませんか?
そこで、サウナに期待される健康効果と美容効果、サウナの正しい入り方について詳しく解説します。

【目次】
・サウナに期待される6つの健康効果
・サウナに期待される3つの美容効果
・サウナでリラックスしよう

 

サウナに期待される6つの健康効果


サウナには、健康によい影響を与える6つの効果があります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。

◆血行促進

サウナの温度は施設によって異なりますが、約70~100℃の熱い空気を浴びる熱気浴です。
サウナに入るとその熱さで血管が広がり、血液の循環量は安静時の約2倍にまで増加するといわれています。
脈拍も上がることで、全身に血液を送り出す心臓のポンプのような働きも活発になります。
血管が広がって脈拍が上がると血行が促進され、全身がぽかぽかした気分になれるでしょう。

 

◆自律神経の調整

自律神経とは、血圧や呼吸などの内蔵の働きを調節している神経で、心臓が意識しなくても自動的に動き続けるように、自律神経もまた、自動的(自律的)に働いています。
自律神経は私たちの意思とは関係なく働いてくれますが、その一方で自律神経に不調をきたした場合、意識して元に戻すことが困難なため、自律神経が乱れて困っている人も少なくありません。
自律神経には2種類あり、日中に活発になる交感神経と、夜間に活発になる副交感神経があります。
交感神経は体の活動を活発にし緊張させる働きが、副交感神経は休息をうながしリラックスさせる働きがあり、両方がバランスよく働くことで健康状態を保っています。

熱いサウナの後に冷たい水風呂に入ると自律神経が刺激され、自律神経の調整がうながされるとされています。
自律神経が乱れやすい現代人にとって、サウナはお手軽に自律神経の調整が期待できる施設なのですね。

 

◆ストレス解消

日々の生活でどうしても避けられないストレス。
ストレスの原因は仕事、学校、恋愛、家族などさまざまで、普段から何かしらのストレス対策を行っている方も多いでしょう。
サウナの熱気は、皮膚を刺激することで中枢神経の興奮を高め、神経系の働きによる身体機能の調整がうながされます。
この一連の作用の中で気持ちよさを感じ、ストレス解消につながるといわれています。

 

◆睡眠の質の向上

低温サウナにゆっくり入ると鎮静作用が働き、体の活発な日中モードから休息する夜間モードへのスムーズな切り替えをうながしてくれます。
通常のサウナの場合はイスの上段よりも下段の方が温度が低いので、下段に座るとよいでしょう。

眠りに入るとき、手の甲と足の甲の血管が広がって手足の皮膚温度(体の表面の温度)が上昇し、そこから熱が発散されることで深部温度(体の内部の温度)が下がると眠気が強くなります。
サウナに入ると体がポカポカとした後に徐々に元通りになっていくことで、体が眠りやすい状態へと自然に移行していくと考えられています。

また、サウナでは熱気と発汗で、運動したかのような疲労感を得ることも可能です。
適度な疲労は心地よい睡眠へつながる要素の一つ。
気持ちよく眠りにつくことは睡眠の質の向上にもつながります。

 

◆リラックス効果

緊張した状態や不安な状況が続くと筋肉がこわばって血管を圧迫し、血行が悪くなります。
すると、疲労物質が蓄積しやすくなったり、肩こりのような重さ・だるさを感じやすくなったりする原因に。
サウナの血行を促進する作用は疲労物質の排出をうながし、疲れが飛んでいくような気持ちよさを感じることができます。

また、サウナにはスマートフォンをはじめとする電子機器は持ち込めません。
SNSや動画、メールなどから遮断され、何もしないですごす時間そのものが気分転換にもなります。
常に何かに追われている現代人にとっては絶好のリラックススポットといえます。

 

◆疲労回復効果

筋肉の疲労は筋肉痛と筋肉疲労の2種類があり、筋肉痛は筋肉の使いすぎで筋繊維が損傷してしまった状態。
筋肉疲労は損傷はないものの、筋肉がこわばったり血流が悪くなったりすることで、だるさが出るというものです。
血流が滞ると血液中の酸素が全身に行きわたらず、やはり筋肉疲労の原因になるとも指摘されています。
サウナによる血行促進は血液循環をうながして全身に酸素を届け、疲労回復の手助けをしてくれます。

 

サウナに期待される3つの美容効果


サウナには体によい影響を与える効果だけでなく、美容によい影響を与える効果もあります。
サウナに入ることで期待される美容効果を3つ紹介します。

 

◆シェイプアップ効果

サウナに入って体が温まると、血行が良くなって代謝アップにつながり、食事療法と運動を組み合わせることで、痩せやすい体へと導くことができます。

また、サウナに入ると体内でヒートショック・プロテイン(HSP)が生成されるとされています。
ヒートショック・プロテインとは損傷した細胞を治すタンパク質の一種で、入浴やサウナなどで体に熱を与えると効率よく増やすことができるのだそう。
ヒートショック・プロテインが増えると疲労の軽減や免疫力の向上などに役立つといわれていて、中性脂肪が低下したというデータもあります。
増えたヒートショック・プロテインは体内での働きを終えるとなくなってしまうので、定期的にサウナに入るのがおすすめです。

 

◆肌荒れ・ニキビ予防

ニキビができる原因はさまざまですが、皮膚の毛穴が詰まってその中でアクネ菌が増殖してしまうことが主要因として挙げられます。
皮膚の内側では常に新しい細胞が作られて新しい皮膚となり、古い皮膚は角質となって自然とはがれ落ちていきます。
これを「ターンオーバー」といいますが、ストレスや睡眠不足などでターンオーバーがうまくいかなくなると、毛穴の角質が厚くなって毛穴の出口が狭くなり、皮脂が溜まりやすくなります。
すると、皮脂を栄養にしているアクネ菌が増殖してニキビが発生。

サウナに入るときは入浴もセットで行うのが普通です。
体を洗うと古い角質や皮脂の汚れが落ち、サウナで汗とともに老廃物も排出されます。
体が清潔に保たれるのでニキビの予防と、自然なターンオーバーをうながして肌をととのえることができます。

 

◆体臭改善

皮膚には汗を分泌する「汗腺」と皮脂を分泌する「皮脂腺」があり、多数の常在菌が存在しています。
汗はかいた直後はほぼ無臭ですが、時間が経つと常在菌の働きや皮脂と混ざることで、嫌なニオイとなってしまいます。
さらに、脇や性器周辺にある汗腺からはアンモニアやタンパク質など、より強いニオイになりやすい成分をふくんだ汗が出ています。
入浴とサウナではニオイの元となる汗と皮脂が洗い流され、体臭の改善が期待されますよ。

 

サウナ効果アップ サウナの正しい入り方


ここからは、サウナの効果をより感じられる入り方を紹介していきます。

 

1.水分補給をする

サウナでは多量の汗をかきます。
脱水状態にならないために、一番最初にしっかりと水分を摂っておきましょう。

 

2.全身を洗う

サウナに入る前に、体も頭もよく洗っておきます。
人間は何もしていなくても汗や垢が出ているものです。
密室に他人と一緒に入るというサウナの特性上、不快感を与えないために全身をきれいにしてから入るのは、とても大事なことです。

 

3.湯船につかる

浴場の中は温かいといっても、いきなりサウナに入ると体が熱さに慣れておらず、長く入るのが難しくなります。
湯船につかって体の芯から温めて、じっくりとサウナを楽しめる準備をしましょう。

 

4.体の水気を拭いてからサウナに入る

体が濡れたままサウナに入ると体表温度が一気に上がってしまいます。
快適に長くサウナを楽しむためには、水気をふいておくのが重要で、マナーでもあります。
サウナに入る時間は5~12分が目安といわれていますが、無理に長く入る必要はありません。

 

5.水風呂に入る


体が十分に温まったら、サウナを出て水風呂に入ります。
心臓に負担をかけないように、手足の先からゆっくり入ることを心がけてください。
水風呂も無理に全身入る必要はないので、徐々に慣らしていきましょう。

 

6.外気浴をする

外気浴のためのイスや浴室の邪魔にならないスペースなどに腰かけ、ゆったりとすごすのが外気浴です。
サウナと水風呂で刺激を受けた体が外気浴で深いリラックス状態を感じることを「ととのう(整う)」と呼ばれています。
サウナ・水風呂・外気浴までが1セットで、2~3セット繰り返すと、よりサウナ効果を感じられますよ。

 

サウナに通う頻度

サウナに通う頻度は人それぞれですが、週に1~2回程度で効果を感じられるでしょう。
通う頻度が高くなるほど効果も高くなるという研究結果もありますが、体調や金銭面など、無理のない範囲で定期的に通うのがおすすめです。
週1回でも正しいサウナの入り方を意識すれば、充分な満足感が得られます。

 

サウナでリラックスしよう


 

サウナで期待されるさまざまな効果と、正しい入り方について解説しました。
効果以外にも、サウナでしか味わえない刺激やリラックス感も魅力の一つ。
サウナタイムをより満喫するための参考にしてみてはいかがでしょうか。