源泉かけ流しとは?知っておきたい温泉用語5選
2024.09.04
源泉かけ流しとは?知っておきたい温泉用語5選

「源泉かけ流し」と聞くと、質の高い温泉を想像してしまいます。
しかし、「源泉かけ流し」の正確な意味を聞かれると、正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。

また、そのほかにも、「源泉100%かけ流し」「源泉かけ流し」「天然温泉」といった温泉用語がありますがそれぞれ何か違いがあるのでしょうか。

この記事では、温泉をより楽しむためにも、「源泉かけ流し」の意味や、それ以外に特に知っておきたい温泉用語を5つに絞って解説します。

温泉好きの方は、ぜひ最後までお読みください。

 

「源泉かけ流し」はどんな温泉?


「源泉かけ流し」という言葉は温泉法に記載されているのでしょうか。
「源泉かけ流し」とはどういう意味なのか解説します。

 

1.お湯を循環させない温泉

一般社団法人日本温泉協会の定義によると、「源泉かけ流し」とは「新しい源泉が常に浴槽にあふれ出ている温泉のことです。

なお、「源泉かけ流し」の場合は、一度使ったお湯を再利用のため循環させる「循環式」のものは含まれません。

 

2.新しい源泉を浴槽内に送り、再利用をしない

常に新しい源泉を浴槽内に送り込んでいるのが「源泉かけ流し」です。
一度使ったお湯を再び使用する場合は「天然温泉」といいます。

 

3.明確な定義はなく施設によって認識は異なる

とはいえ、「源泉かけ流し」は温泉法では明確な定義はありません。
施設によっても、あるいは地域によってもその認識は異なります。

ここでは、「源泉かけ流し」の一般的な認識としての特徴を記載していますので、あくまでも参考としてとらえてください。

 

源泉かけ流しとあわせて読みたい専門用語


「源泉かけ流し」とあわせて知っておきたい5つの温泉用語を解説します。
専門用語を知ることで、より深く温泉を楽しむことができるでしょう。

 

1.源泉

「地表から湧き出た温泉」または「温泉が湧き出た所」のことを「源泉」といいます。

温泉が湧き出るパターンとしては、地盤の割れ目から源泉が自然に湧き出るパターンと、掘削(英語ではボーリング)によって源泉を掘り当てて人工的に吸い上げるパターンの2つが代表的です。

 

2.かけ流し

浴槽の中にお湯をあふれるまで注ぐことを「かけ流し」といいます。
常に新しいお湯が注がれ、お湯の再利用をしないのが「かけ流し」の特徴です。

 

3.加温

源泉をそれ自体の温度以上に熱することを「加温」といいます。
「加温」には、ボイラーなどを使用して温める方法や、熱いお湯を加まぜる方法などがあります。

 

4.加水

源泉の他に、湧き水、水道水、井戸水、海水、河川水、湖の水などを浴槽に注ぐことを「加水」といいます。

 

5.循環式・循環濾過式

ポンプなどを使って浴槽のお湯を浴槽外にくみだしたあと、もう一度浴槽に戻して再利用することを「循環式」といいます。

濾過器などを使えば、再利用するお湯の汚れやゴミを除去することが可能です。

 

「源泉かけ流し」に関する表記の違い


温泉施設に出かけてみると、「源泉かけ流し」と書かれたポスターやパンフレットを見かけます。
しかし、その表記には統一した定義があるわけではありません。

 

1.「源泉かけ流し」の定義は曖昧

温泉ブームの到来とともに「源泉かけ流し」という言葉が急速に広まりました。
「源泉かけ流し」には、より本物の「温泉」を味わいたいという、温泉マニアの希望が込められています。

まず、温泉法によると、「温泉」には以下の定義があります。

「地下からわき出てくる温水や水蒸気、その他のガスであり、地中からわき出てきた時の温度が25度以上あるか、または25度未満であっても特定の物質を含むもの」

一方、温泉法には「源泉かけ流し」の定義は記載されていませんし、温泉施設に「源泉かけ流し」と表示する義務も定められていません。

また、「源泉かけ流し」の定義は、施設や地域によっても異なります。

例えば、大分県別府市の場合は、ホームページで「源泉かけ流し」とは「温泉施設の近くにある源泉から温泉をそのまま浴槽に流し込んでいるもの」としています。
また、施設によっては「循環ろ過設備を使用しない」などと定義している所もありますが、統一はされていないのが実態です。

※出典:温泉用語解説 | 日本温泉協会 (spa.or.jp)

 

2.「源泉100%かけ流し」との違い

「源泉100%かけ流し」という言葉もあります。
ここでいう100%とはどういう意味なのでしょうか。

「源泉かけ流し」と「源泉100%かけ流し」とは、源泉に手が加えられているか否かという点が違いになります。

源泉そのもので、源泉に対して全く手を加えていない方が「源泉100%かけ流し」です。
そして、入浴しやすいよう加水や塩素消毒を適度に行っているものは「源泉かけ流し」といいます。

 

3.「温泉かけ流し」との違い

同じ「かけ流し」でも、「源泉」という場合と「温泉」という場合とがあります。
両者の違いが何かについて解説しましょう。

「源泉かけ流し」と「温泉かけ流し」との違いは、かけ流すものが「源泉」なのか、「温泉」なのかによります。

どちらの場合も、あふれるほどのお湯が常時浴槽に注ぎ続けるのが共通点ですが、「源泉」という場合は温泉成分に何も手が付けられていません。

ところが、「温泉」という場合は、「源泉」に水を加えたり温度を高めたりしたもので、温泉成分に変化が生じることもあります。

 

4.「天然温泉」との違い

「源泉かけ流し」と「天然温泉」との違いが何かについても見てみましょう。

「源泉かけ流し」と「天然温泉」とは、循環するお湯を再利用するかという点が違います。
「源泉かけ流し」はお湯を再利用することはありません。
「天然温泉」は、温泉量を調整するために、一度使用したお湯を再利用します。

 

源泉かけ流しのメリット・デメリット


「源泉かけ流し」の温泉には、メリット・デメリットを解説します。
双方を知っておけば、より快適で効果的な入浴ができるでしょう。

 

メリット1.本来の泉質を楽しめる

「源泉かけ流し」には、香り、色、感触など本来の泉質を楽しめる魅力があります。

泉質をダイレクトに楽しみたい方におすすめです。

 

メリット2.効果効能を得やすい

血管拡張作用や保温効果など、温泉の持つ効果効能の期待が大きいのもメリットの1つです。

しかも、効果効能が持続しやすいという特徴もあります。

 

デメリット1.温度調整が難しい

デメリットとしては、温度調整が難しいことがまずあげられるでしょう。

温泉施設によっては、熱い温泉が苦手な人が入浴できないほど高温の場合もあります。
わざと加水をして温度を下げ、入浴しやすくしている温泉施設もあるようです。

 

デメリット2.浴槽内に汚れがたまりやすい

多くの「源泉かけ流し」でない温泉施設は、温度調節のための加水や加温、塩素消毒などが行われています。

しかし、源泉に手が加えられていない「源泉かけ流し」の場合は、浴槽の中に汚れがたまりやすいきらいがあり、不衛生になりやすいのが欠点です。

 

源泉かけ流しの天然温泉「いきいき夢ロマン」にぜひお越しください


この記事では、「源泉かけ流し」の他に、温泉を楽しむために知っておきたい5つの温泉用語や「源泉かけ流し」のメリット・デメリットなどを中心に解説してきました。

確かな効能・効果が期待でき、泉質そのものをダイレクトに楽しめるのが、「源泉かけ流し」の醍醐味です。
温泉の本質を味わいたい方は、一度、源泉かけ流しの日帰り温泉や温泉宿などを訪れてみてはいかがでしょうか。

なお、「源泉かけ流し」が楽しめる天然温泉「栃木天然温泉 いきいき夢ロマン」は、都心からのアクセスもよく、おすすめの温泉施設です。

ご家族やお友達とぜひお越しください。